どうもジャッカルです。
ここ1年、狙った大会で最高のパフォーマンスを出すために色々な情報を漁ってきましたが、そろそろまとめて置くべきだなと思いましたので、このブログを書いています。
正直、今回の件は、
誰にも教えたくない!!
出来れば自分の心にだけ留めたいですが、考えの整理、備忘録のために書きます。
皆さんは、『マフェトン理論』とか『タバタ式』がどうだとか、負荷をかけてトレーニングで競技力をUPさせることばかりフォーカスしていていると思います。
なのでその点は、詳しいと思いますが、そもそも大会に向けてピークの合わせ方について理解しているでしょうか?
もし、休んで疲労を抜いてベストコンディションに整える!程度の考えなのであれば、
全く理解していないです。
そして、非常に
勿体ない!
という事が今日の題材です。
【例えば】
あなたが『1000』の力を持っているとして、『800』の力を出せる状態で大会に臨んだとします。
しかし、『900』の力しか持たない人:Bが、『900』の力を出せる状態で大会に出場してきたらどうでしょうか?
本来あなたの力は『1000』あるので、実力的にはBより上ですがその大会では、Bに負けてしまうでしょう。
前述のとおり、ほとんどの人がトレーニングでこの『1000』という力を『1010』、『1020』と伸ばすことに必死です。
ドラクエでいえば、ひたすらスライムを倒して経験値を上げているわけですね。
確かに初心者であれば、トレーニングによる上昇効果も大きいですが、上級者になるほど伸び悩んできます。
Lv,90の勇者はスライム倒してもレベル上がんないよね?
これは誰でもそれなりに、思い当たるところがあると思います。
ランナーに置き換えると、 サブ3クラスのランナーは記録を5分縮めるのに数年単位なんて普通です。
そこで問います。
あなたは毎年自己ベストを更新できていますか?
毎日せっせとトレーニングしていて、レベルアップに必死なのに、なんで毎年更新できないの?
バカなの? 死ぬの?
つまり上級者になればなるほど、トレーニングより
ピークを合わせる
という事の方が重要になってきます。
このピークというのは厄介で、早すぎても、遅すぎてもベストパフォーマンスを発揮できたとは言えません。
ベストなコンディションに整えて、大会に臨みたい!と強く考え
色々調べた結果、以下の書籍に行き当たりました。
ピーキングのためのテーパリング −狙った試合で最高のパフォーマンスを発揮するために−
- 作者: 河森直紀
- 出版社/メーカー: ナップ
- 発売日: 2018/02/20
- メディア: 単行本
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この著書は様々な文献データがまとめられていて、非常に良い著書です。
※なんせ、一つ一つの論文を読む手間がありません。
正直、私の人生でもBEST3に入るほど勉強になりました。
絶対に後悔しません
ので詳しくは、ご購入してみてください。
つまらん、トレーニング本なんか買うのやめましょう。
そして、今回はこの著書からほんの触りを紹介します。
では、はじめます。
【ピーキングとは】
読んで字のごとく、ピーク『山』を大会に向けて合わせることです。
つまり、みなさんの主目的である狙った試合にベストの調子で臨めるように、コンディションを上げていく・調整すること、それをピーキングといいます。
この目的を達成するためには様々な要素があり、主に以下4点が挙げられます。
・減量(増量)
・カーボローディング
・メンタルコントロール
・テーパリング
これらはぼんやりと、皆さん理解されていると思います。
【テーパリングとは】
ピーキングを達成するために、重要な要素の一つが今回のテーマ『テーパリング』です。
『テーパリング』は直訳で、≪先細り≫≪徐々に細くする≫ことを表すワードです。
つまり、大会へ向けて徐々にトレーニングの負荷を減らしていくということを表しており、休むことで疲れを抜くことがテーパリングではありません。
【どの変数(負荷)を減らすのか】
トレーニングの負荷と言っても色々とあり、主には以下の種類が挙げられます。
①強度⇒インターバルの追い込みなど
②量 ⇒走行距離や総運動時間など
③頻度⇒週何回、一日何回など
ここで重要なのは、ただ休息をとるのみだと全ての変数が減少してしまいます。
では、この3つの変数はどれだけどの割合で減らせばよいのでしょうか?
そのデータがメタ分析という手法を用いて、著書にまとめられています。
【変数①:強度について】
以下をご覧ください。
この表から読み取れることは、
テーパリング期間中は強度を減らすより、維持した方が総じてパフォーマンス向上効果が高いという事です。
特にランニングなんかは、強度を減らすとパフォーマンスが下がっています。
さらに、競泳やランニングにおいて、強度を落としてしまうとレースペースの感覚が失われ、本番でのパフォーマンスに影響する可能性も示唆されています。
テーパリング期間中の強度は維持!
【変数②:量について】
以下をご覧ください。
この表から分かることは、テーパリング期間中にトレーニングの量を『41%~60%』に抑えたときのパフォーマンスが最大になることが分かります。
逆に『60%以上』トレーニング量を減らすと、パフォーマンス上昇効果が弱くなることが分かります。
上記は、競技間差を加味せず総合的に見た場合なので、各競技ごとに見てみしょう。
(競泳、ラン、自転車)
1、競泳と自転車では『41%~60%』に抑えた方がパフォーマンスは最大化。
2、ランニングでは『21%~40%』に抑えるとパフォーマンスは最大化。
つまり、
ランナーは、量を『21%~40%』に抑える!
トライアスリートは量を『41%~60』に抑える!
と最大のパフォーマンスを発揮できます。
【変数③:頻度について】
以下をご覧ください。
まず、前提として『頻度』に関しては、どうしても『量』や『強度』の影響が大きく、純粋に判断することが難しい旨が記載されていました。
その上で、少なくとも頻度は維持
した方が良いという事が結論づけられています。
【期間】
では、テーパリングに費やすべき時間とはどの程度でしょう?
これは、『テーパリングに入る前の状態』や『競技による差』があるものの、文献中では 『8日~14日』が最も適していると示されています。
【注意すべきこと】
『テーパリング』をしても『能力』が急激に向上するわけではなく、「疲労」が取り除かれることによって、今までのトレーニング中は疲労で発揮できていなかった力を発揮できるようになるだけという点は何度も説明されています。
つまり本書では、以下のような、『超回復理論は否定』されていてます。
代わりに、有力と考えられている理論は『疲労理論』です。
↓以下↓
確かによく考えると、休んで能力値のMAXが上がるわけないよね。
つまり、『テーパリング』で自分の能力(図ではフィットネス)が上がることはなく(むしろ下がる)が、疲労が抜けてくることで、相対的に能力(フィットネス)を発揮できるようになるという事です。
ですので、テーパリング期間が長すぎると、皆さんがトレーニングでせっせとレベルアップした、『フィットネス』も低下していくことになります。
【まとめ】
重要なことは、負荷を減らすにしても大会を逆算して、項目や種目ごとにカスタムしていくことです。
ザックリまとめると以下になります。
・テーパリング期間中⇒ 2週間程度
・強度⇒ 維持
・量⇒ 41%~60%に
・頻度⇒ できれば維持
もちろんこれだけではなく、他にも色々と記載されています。
・テーパリング開始前にどの状態で臨むとパフォーマンスが最大化するのか?
⇒追い込みまくった状態でテーパリングに入るべき?
⇒ほどほどの状態で臨むべき?
・変数(強度、量、頻度)の減らし方は、どの割合が一番効果があるのか?
⇒テーパリング初期から一気に減らしていくのか?
⇒テーパリング終盤に平均的に減らしていくのか?
⇒平均的に減らしていくのか?
などなど
これらに関しては、ネタバレが過ぎるので記載しません。
(ライバルの読者に、そろそろ教えるのが惜しくなってきた)
詳しくは、是非読んでみてください。
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1600円くらいでパフォーマンス向上できるなら
コスパ最強!!!
色々と書きましたが、以上のことを踏まえて、私も本命レース
『アイアンマンinマレーシア』
で、真のパフォーマンスが出せる状態で臨みたいと思います。