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トライアスロン、トレイルラン好きな大阪北摂在住の会社員が科学的観点からのアプローチで日本代表するアスリートを目指していくブログ。情報配信もします。

サプリメントの選び方

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どうもジャッカルです。

 

今回は、サプリメントに関して理解を深めて頂くため『吸収率』に関して考察してみます。 

まず、サプリメントと言っても、その形状は色々あります。(錠剤、丸剤、ハードカプセル、ソフトカプセル、顆粒 、ジェル、液体など)

その形状によって、身体に吸収される割合が違う事を、みなさんはご存じですか?

 

少し専門的な内容も書きますが、できる限り簡潔に書きますのでお付き合いいただければ幸いです。

 

 

1.【形状による差】

例を挙げるときりがないので、【錠剤とカプセル】の場合で比較します。

●錠剤

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錠剤を飲むとまず胃の中に入り、錠剤は比重が大きいので胃の底にしずんで速やかに崩壊するとともに薬物が溶け出します。

 

●カプセル

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カプセルの場合、飲み込んだ直後はほぼ胃液に浮かんだ状態で存在します。カプセルの材質であるゼラチンが溶解した後、粉末状で胃の底に落下し、その後、成分の溶解がおこります。胃のぜん動により小腸内へ移行した後、小腸の吸収細胞から分子は吸収されます。

 

 ●医薬品は、溶けるまでの基準がある

上述の『錠剤』『カプセル』を比較しただけでも分かるように、作り方や基質(組成の元となるもの)が違うので、当然の様に差は出ます。

サプリメントとは少し違いますが、医薬品においては、日本薬局方崩壊試験(体内で溶けるか確認する疑似試験)という項目が定められており、製剤の形状ごとに定められた試験法を実施し、定められた時間内に溶ける基準を満たす必要があります。

 ・錠剤(素錠)⇒ 30分以内

 ・錠剤(コーティング錠)⇒ 60分以内

 ・カプセル⇒ 20分以内    など

 

つまり、錠剤のように粉末を固めたものでも、凄い圧力でガチガチに固めればいいというわけではなく、溶けることも加味しながら、各メーカーでは、モノづくりがされています。そのあたりを考えずに製造している怪しい企業の製品は、もしかしたら体内で溶けない(吸収されない)可能性があるので注意が必要です。

例)ガチガチに固めた泥団子とゆるい泥団子だと、溶け方に差があるよね?

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2.【摂取の仕方による差】

摂取の仕方によっても、身体に吸収される割合(栄養素によって違う)は違っており、医薬品の場合、一般的には以下の様に言われています。

1.錠剤:10%

2.カプセル:20%

3.ソフトジェル:30%

4.皮膚からの経皮:45%

5.舌下(液体):50%

6.筋肉注射:90%

7.舌下(ミスト):95%

8.静脈注射:100%

 

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大日本住友製薬HPより

 

値を見れば、一目瞭然で、血管に直接打つ注射は吸収率100%なのは当たり前ですが、錠剤なんかは10%しか吸収されていません。

つまり、ビタミン剤を毎日必死に補給するのと、ビタミン注射(ニンニク注射)をするのでは、同じ成分を摂っていても、全く身体に与える期待値が違うわけです。

静脈内注射(静注)で成分を投与すると、瞬時に全量が循環血液中に入るので、効果は瞬時にあらわれます。筋肉内注射皮下注射にて投与する場合でも循環血液中にいたるのに多少の時間を要するため、静注と比べると薬効の出現は遅くなるものの、経口摂取に比べて、吸収の度合いはかなり高いことが分かります。

だからといって、毎日ビタミン注射をしろというわけではありませんが、元気がない時などは、ガツンと注射をした方が期待できる効果は高いというわけです。

 

3.【体内による代謝の影響】 

吸収率の違いは、胃、腎臓、肝臓などによる影響で、吸収に差が出ていると言われています。

舌下吸収

実際に、肝臓の代謝により激しく不活性化を受けるニトログリセリンという薬物の場合、口から服用すると、小腸から吸収されて門脈内に入り、肝臓を通る際に大部分が代謝により消失すると言われています。

狭心症には不可欠な、ニトログリセリンですが、効果を出す前に代謝されるのでは命に関わります。そこで、このような成分の場合は、舌下吸収というもので、舌下(舌の裏)から吸収という手法を取ります。

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 この場合、口腔粘膜から吸収されたニトログリセリン肝臓を通過することなく直接に循環血流中へ入り、吸収速度は速くかつ吸収率も高いので的確に効くというわけです。

 

●経皮吸収

言葉にすると難しいですが、湿布、塗り薬、化粧品、ニコチンパッチなど多くのものがこの経皮吸収を利用しています。皮膚から吸収された成分は直接、血管やリンパ管に入り体中に流れていきます。つまり、これらも体内の代謝による影響を懸念し、吸収させる選択肢の一つとなります。

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※経皮吸収は、成分の分子量や脂溶性など色々と条件が多い為、なんでもかんでも皮膚から吸収するわけではありません。

 

 

4.【栄養成分は減っていく】

栄養成分は保存状態や形状により、どんどん減っていきます。

 
 ●有効成分量の減退を加味
一般的には賞味期限が近づくにつれ、栄養成分は減退していきます。(カルシウムなどの無機物はあまり減退しない)
成分によって、「熱変化」「時間経過」「酸素との接触」「光分解」にの影響によって分解されるため、製造初期と賞味期限間近では製品中の成分含有量が大きく異なります。
なので、減ることを加味して各社基準を設定し、商品設計を行います。
(単純に考えると、賞味期限まで置いておくと、この成分は20%減ることがわかっているから、減ることを考慮し、20%多めに配合しようとなる)
 
しかし、含有量が極めて少ない成分の場合、ほんのわずかな成分の減少であっても減少率が大きく出る、成分ごとに減る割合が違うなどものによって条件が違うため、範囲幅が法律で定められています。
それを、「許容差の範囲」と言います。
 
主要な栄養成分の許容差の範囲は、以下の一欄が一例。
(減りやすい成分は、プラスで配合して良い範囲が多く設定されている) 

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話を戻すと、
同じ成分であっても、賞味期限ギリギリで、33%減っているのもあるかもしれないし、19%しか減らないものもあるかもしれません。 
 
そうすると、メーカーとしては、成分の減少が大きい製品があって、法令違反で処罰を受けるくらいなら、+80%まで範囲で認められている(ビタミンCの許容差は−20%~+80%)のだから念のために多めに入れようという考えに至るわけです。
 
しかし、企業はこの時、コストが上がるというジレンマが発生します。
①多めに成分を入れると原価が上がる
②中身に影響を与えにくい良い袋にすると外装のコストが上がる
(プラスチックは空気も光も通過されるが安い、アルミは空気も光も通さないが高い)
 
この時の対応の仕方が企業によって違うため、製品の価格が変わってくるのです。
(もちろん原価が高い成分になればなるほど、製品価格への影響は大きくなる)
 
あくまでも私の考えですが、以下の傾向があるとみています。
・大手メーカー 
⇒法令逸脱しないよう、安全性を考え念には念を入れた対策する傾向
・無名国内、海外メーカー 
⇒大手と差別化を行ないたいため、品質を下げてでも価格で勝負
 
そのため同じ成分が含まれている製品(例えばビタミンC)でも、価格がかなり違うもの、表示より多めに配合されているもの、保存袋を良いものにしているなどの差が生まれるわけです。
 
 

5.【まとめ】

このように、同じ成分のサプリメントを摂っていても、形状、形態、摂取方法、保存方法などによって、得られる効果は大きく違ってきます。
もしかしたら、人によっては「お金と労力をドブに捨てているだけ」可能性もあります。
 
必ずしも安かろう、悪かろうではありませんが、このあたりのこともきちんと考えて製品設計をしているメーカーもあります。みなさんが商品選択される際は、『値段』だけで判断せずに、このあたりのことも少し頭の隅に置きながら購入してみてください。
 
↓過去に書いたサプリメントの記事↓ 
今回の内容が、皆さんの健康生活のためになれば幸いです。
 
おわり