限界を突破しろ!~Break through the limits~

トライアスロンに魂燃やす大阪人(東京在住)が科学的観点からのアプローチで世界を目指していくブログ。情報配信もします。

レストの取り方

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どうもジャッカルです。


コロナの影響により、テレワークで時間ができたこと、大会がなくなったことで休みを入れずに練習をずっと続けているため、最近は回復が追い付きません。

そもそも回復のためのレストとは何なのかという事を、この数か月自問自答した結果を書きたいと思います。

疲労とは?】

疲労」ってなんだろうか??いきなり「ヒロー」っていう謎の物質が出てきて、蓄積された状態ではないし…
 
日本疲労学会によると、以下の様に定義されているよう。
疲労とは過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態で、心身への過負荷により生じた活動能力の低下のことを指し、思考能力の低下、刺激反応性の低下、注意力低下、注意散漫、動作緩慢、行動量の低下、眼のかすみ、頭痛、肩こり、腰痛などがみられる。
つまり、「疲労」の状態は人によって違うんだから、対処方法がみんな同じなわけがありません。
 

【乳酸は悪か?】

一昔前は、「乳酸=疲労物質」という考え方が通説とされており、現在もその考えの人が多いようです。

現在の考えでは、乳酸が疲労を起こすというのは間違いで、筋肉を疲労させると回復させるために筋肉中の乳酸濃度が増加するので、逆に回復させるために必要なものだとされています。
つまり、乳酸がパフォーマンスを低下させるのではなく、疲労した筋肉には結果的に乳酸が多く含まれているだけです。
なお、最新の研究では、高負荷運動時で、糖質が使われる際に乳酸が産生され、筋肉のエネルギー源として再利用されることがわかっており、運動中の脳内でも神経細胞のエネルギー源として乳酸が働くことも確認されているそうです。
 

疲労へのアプローチ】

「睡眠」でしっかり休んで休息を取ることが、一般的には効果的と言われています。
レスト日を設けて休むと良いと言いますが、私自身は、完全に休むと逆にパフォーマンスが悪くなり、主観的には余計に疲れが溜まっているように感じています。
(私の周りにもそういう人が多い気がします)
とは言え、身体が重い状態で質の高い練習もできないし…そこで自分の疲労へのアプローチを色々試すことにしました。
 

トライアスロンにおける疲労

疲労」の指す意味が人によって違うんだから、自分にとっての何を疲労と定義するのか決める必要があります。
参考になるのが、以前自身でもブログに書いた「ピーキング」「テーパリング」についてです。「テーパリング」のアプローチは競技によって違い、マラソンランナーであれば、「ラン」の疲労回復をメインに考えればいいですが、トライアスロンは、競技が3つあり負荷部位が違うため、ベストな疲労の抜き方が1種類のわけがありません。
圧倒的に、ラソン人口が多いのでみんなランナーの方法が全てと思いこんでいますが、この考え方は改める必要があると思います。
 

【どの変数を減らすのか?】

負荷によって溜まった「疲労」にも色々あり、主には以下の種類が挙げられます。
①強度⇒インターバルの追い込みなど
②量 ⇒走行距離や総運動時間など
③頻度⇒週何回、一日何回など
重要なのは、ただ休息するのみだと全ての変数が減少してしまいます。
 
例えば、量については
レーニング量を『41%~60%』に抑えたときのパフォーマンスが最大になるとそうです。(逆に『60%以上』減らすと、効果が弱くなる) 

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競技別でも違うので、特にトライアスリートの場合は、自分が何のダメージを抜きたいのかを考える必要があります。
・競泳と自転車
⇒『41%~60%』に量を抑えるとパフォーマンス最大化
・ランニング
⇒『21%~40%』に量を抑えるとパフォーマンス最大化

↓他の項目は、過去のブログに一部記載↓

www.tri-swimbikerun.com

※詳細は、参考とした書籍を必ずお読みください。

ピーキングのためのテーパリング −狙った試合で最高のパフォーマンスを発揮するために−

 

疲労抜き実験

前段が長ったらしくなりましたが、日々の中でレストの在り方を考えることにしました。大会前ではないので、完全に回復させる必要はありませんが、質の高い練習&怪我の予防のために取り組む必要があります。
 

実験①:レスト1日

これは、いつも失敗するのですが案の定失敗でした。
丸一日レストすると翌日の身体は死ぬほど重いしガチガチだし、むしろ休まない方が良いなと感じます。

実験②:レスト2日

1日でダメなら2日!と思いましたが、結論としてはこれも失敗。継続疲労で疲れ切った筋肉は2日程度では全く抜けず、こちらもむしろ休まない方が良いなと感じました。

実験③:アクティブレスト1日

完全に休む日を作らず、ゆるーい運動1日しましたが、正直疲れの抜け感はあまりないものの、実験①②よりはいいかな?くらい

実験④:レスト1日+アクティブレスト1日

日数的には、実験②と同じですが、明らかに3日目の身体の軽さはこちらの方が上でした。疲労の抜けている感覚的には、50%くらいですが大会へ向けてのテーパリングでないなら、基本のレストはこのパターンがいいかも!?

実験⑤:レスト1日+アクティブレスト2日

これは3日かかかるのであまりやりたくないのですが、4日目の疲れの抜けがかなり楽でした。とはいえ、疲労の抜けた感じは、65%くらいなのでテーパリングとは別に考えるべき。
 

結論

日々の練習の中での疲労抜きは、「レスト1日+アクティブレスト1日」が一番いいなぁ~と感じました。
 

【アクティブレストについて】

知っている人は多いと思いますが、ザックリ説明すると完全に休んでガチガチにするよりも、少し動くことで疲労の溜まっている部位の血流を良くして新陳代謝を活性化させてあげようという事です。動くことで筋肉も固まることを防げます。
しかし、私自身そうなのですが毎日練習を頑張っている人ほど、このアクティブレストが下手で、  アクティブレストのつもりで走り出したのに、いつの間にかスピードが上がってしまったり、距離が多くなったりします。(その方が毎日頑張ってる感あるもんね?)
しかし、目的は血流を良くしてあげるだけなので、散歩程度で良いのです。つまりランであればキロ7くらい、バイクであれば100Wくらいで1時間くらいが上限で、このことを再認識しておく必要があります。
 

【いいかもしれない低酸素!?】

以前から、低酸素について書いてきましたが、完全に個人的見解ですが、低酸素下で身体を動かした方が翌日の筋疲労の抜けが早いと感じています。
低酸素で酸素量を制限することで、通常状態での酸素の有効利用ができるようになるからかな?
(すいません有効な論文調べるまで至っていませんので、詳しい方教えてください)
エビデンスは不明ですが、個人的に体感として明らかに違うので、これから有効に取り入れたいです。
 
↓過去記事↓ 

www.tri-swimbikerun.com

 

 

【抗酸化物質も忘れずに】

 日々のトレーニングで酸化した身体を錆び付かせない成分を摂ることも重要です。 

DHC アスタキサンチン 30日分

DHC ビタミンC(ハードカプセル)徳用90日分

www.tri-swimbikerun.com

 

【まとめ】

疲労とは、人によって定義が違う。
疲労の抜き方もやっているスポーツによって差がある。
・練習期間の疲労抜きと大会へ向けてのテーパリングは別。
 
 
おわり