どうもジャッカルです。

今回は佐渡国際トライアスロンのレースレポートを書こうと思ったが、先に少しスイムの話を書いておこうと思う。
(本当はこのことをわざわざブログに書くつもりはなかった。)
自分の中ではかなり情けない話でもあるし、何よりまだ何も解決していない。
ただ今回、佐渡の現地で何人かの方から、
「ブログ見てます」
「大会に出る時の参考にしています」
「今回もレポートを書いてください」
と声をかけてもらった。
それだけでもありがたかったのだが、レース後には、
「自分も海が怖くて泳げない」
「ジャッカルみたいなトップの方でも同じなんだと知って勇気をもらった」
というような言葉も思っていた以上にいただいた。
いやいや、自分は全然トップ選手ではないんやけど……。
でも、確かに普段のレース結果だけを見ると、まさか海でライフセーバーのボートにつかまっているとは思わないのかもしれない。
なので、今回は格好悪い部分も脚色を含めずそのまま書いてみようと思う。
同じように海が怖くなってしまった人の何かの参考になれば嬉しい。
- 昨年の佐渡で溺れた
- 「大丈夫」と思っても身体が動かない
- ケアンズでは何とか泳げた
- そして、今年の佐渡
- スイムが終わっても、すぐにはレースにならない
- それでも結果は総合9位、年代別1位だった
- 強い選手に囲まれているからこそ、相談できなかった
- 今も全く克服できていない
- スイムがダメでも、レース全部を捨てなくていい
昨年の佐渡で溺れた
きっかけは、昨年の佐渡。
そこで自分は溺れた。
これまでトライアスロンを10年もやってきた中で、海がしんどいとか、バトルが嫌だと思ったことはもちろん何度もある。
でも、この時はそれまでとは全く違った。
本当に「死ぬかもしれない」と思ったし、スイムパートで亡くなった友人のことが脳裏によぎった。
その経験以降、海、特に集団で泳ぐことが全くダメになってしまった。
不思議なのが、泳力が落ちたわけではないこと。
今でもプールなら、
・400m 5分30秒前後
・3000m 45分前後
では泳げる。

過去にはコナでノンウェットの3800mを62分くらいで泳いだこともある。
少なくとも、トライアスロンをする上で「泳げない人」ではなかったと思う。
それなのに、海に入って周りに人がいると全く泳げない。
「大丈夫」と思っても身体が動かない
症状としては、まず呼吸がおかしくなる。
息が吸えない。
苦しくなって呼吸がどんどん速くなる。
何とか泳ごうとするけど身体に力が入らなくなって、そのうち泳ぐこと自体ができなくなる。
頭の中では、
「大丈夫」
「ウェット着てるから沈まない」
「落ち着けば泳げる」
と分かっている。
でも、身体が全く言うことを聞かない。
昔の自分だったら、こんな人がいたら、
「そんなん気合やろ」
「ウェット着てるんやから死なんし、とりあえず泳げ」
くらいのことを言っていたと思う。
実際、これまでずっと自分自身にもそう言い聞かせてきた。
でも、いざ自分がこうなってみると、どうやらそんな簡単な話ではないらしい。
どれだけ「大丈夫」と考えても息ができない。
頑張ろうとしても力が入らない。
自分でも意味が分からない。
野球のイップスに近いものなのかもしれない。
ケアンズでは何とか泳げた
今年のアイアンマン・ケアンズでも一度溺れかけた。
それでも最終的には泳ぎ切ることができた。

今になって振り返ると、アイアンマンは数人ずつのローリングスタートなので、最初から集団を避けて自分のペースで泳ぐことができたのが大きかったのかもしれない。
遠回りしてでも人のいないところを泳ぐ。
前の集団に追いついても無理に突っ込まない。
とにかく接触を避ける。
そうやって泳げば、少しずつ呼吸を落ち着かせることができた。
なので、自分の場合は「海そのもの」だけではなく、海+集団+バトルという状況が強い引き金になっているように思う。
そして、今年の佐渡
今回の佐渡も結局、同じことになった。
スイムはコンディションの関係で、通常2000mのところ1000mに短縮。
正直、自分にとっては助かった。
それでもスタートして周囲と接触すると、やっぱりダメだった。
息ができない。
身体が動かない。
ライフセーバーのボートやロープにつかまって休ませてもらいながら、何とか少しずつ進んだ。
1000m、21分。
普段の泳力から考えれば、とんでもなく遅い。
でも、その時はタイムなんてどうでもよかった。
とにかく陸まで帰りたかった。
結果的には1000mだったから何とかスイムアップできたけれど、もし通常通り2000mだったら。
今振り返っても、泳ぎ切れていた自信はない。
スイムが終わっても、すぐにはレースにならない
これも実際に経験するまで分からなかった。
スイムから上がれば、
「よし!苦手なスイム終わった!ここからバイク!」
とはならない。
怖さで身体が震えている。
呼吸もまだ苦しい。
そして、全身から力が抜けたような感覚になる。
バイクに乗っても全然パワーが出ない。
だから自分の場合、バイクの序盤はレースというより回復時間になっている。
ペダルを回しながら呼吸を整えて、少しずつ身体を普通の状態に戻していく。

そしてしばらくして、
「あ、やっと戻ってきた」
となってから、ようやく自分のレースが始まる。
今回もそんな感じだった。
それでも結果は総合9位、年代別1位だった
そんな状態なので、今回の順位については最初からほぼ諦めていた。
スイムから上がった時点で、
「今日はとりあえず完走できればいいか」
くらいに思っていた。
ところが身体が戻ってからバイクで少しずつ順位を上げて、ランでもさらに拾っていくことができた。
最終結果は、
総合9位。
M40-44 年代別1位。

結果だけを見ると、なんか普通に速そうに見える(笑)
これがまたタチが悪い。
「いやいや、年代別優勝してるやん」
「海が怖いとか言いながら結局速いやん」
と思われてしまう。
でも、本当に怖い。
スイムでは本当に苦しい。
別に謙遜でも何でもない。
むしろ自分でもどうしたらいいのか分からなくて困っている。
今回はたまたまバイクとランで取り返せただけ。
強い選手に囲まれているからこそ、相談できなかった
自分の周りにはトライアスロンの強い選手が結構いる。
みんな普通に海へ入って、普通にバトルして、普通に速く泳いでいく。
だから余計に相談しづらかった。
「海に入ると怖くて泳げません」
「でも、プールでは泳げる」
なんて言っても、たぶん理解してもらえないだろうと思っていた。
自分自身も、こうなる前だったら本当の意味では理解できなかったと思う。
泳げるんだから泳げばいい。
落ち着けばいい。
ゆっくり行けばいい。
理屈では全部その通りでも、それができないから困っている。
今も全く克服できていない
ここまで書いておいて申し訳ないけど、
「こうやったら克服できました!」
という話ではない。
むしろ逆。
昨年から1年経って、今も全然克服できていない。
どうすれば元のように泳げるのか、自分にも分からない。
だから、このブログに結論はない。
ただ、今回いろんな人から声をかけてもらって、
「同じことで苦しんでいる人って意外といるんやな」
ということを知った。
だったら、今の自分の状態をそのまま残しておくことにも多少意味があるのかなと思った。
スイムがダメでも、レース全部を捨てなくていい
もし同じように、
海が怖い。
バトルになると息ができない。
昔は泳げたのに、突然泳げなくなった。
そんなことで悩んでいる人がいたら。
少なくとも、ここにも一人います。
400mを5分30秒で泳げてもダメ。
3000mを45分で泳げてもダメ。
コナをノンウェットで3800m泳いだ経験があってもダメ。
そして今も治ってません(笑)
でも今回、一つだけ分かったこともある。
トライアスロンは3種目ある。
スイムがどうしようもなくダメでも、安全に帰ってさえ来られれば、そのあとバイクとランがある。
今回の自分みたいに、1000mで21分かかってボートにつかまりながら帰ってきても、そこから総合9位まで上がれることだってある。
もちろん、無理して泳げという意味では全くない。
海では何より安全が一番。
本当に危ないと思ったらレースを止めることも含めて、自分を守ることが最優先だと思っている。
ただ、
「スイムがダメだから、自分はもうトライアスロンできない」
とまでは思わなくてもいいのかもしれない。
俺自身もまだ、海はめちゃくちゃ怖い。
次に海へ入ったら普通に泳げる保証もない。
正直、また同じことになるんじゃないかという怖さもある。
それでも、少しずつ何とかしていこうと思っている。
もし同じようなことで悩んでいる人がいたら、
「こんな奴もおるんやな」
くらいに思ってもらえれば嬉しい。
そして逆に、同じ状態から克服した人がいたら、どうやったのか俺が教えてほしい(強く要望)
今回の佐渡は年代別1位という結果より、
「やっぱり俺、まだ海で泳がれへんねんな」
という現実を改めて突きつけられたレースだった。
でもまあ。
それも含めて、今の自分なんやと思う。
またここからです。











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