どうもジャッカルです。
さて最後のラン編
これまでも書いたように不快に見える人はページを閉じてもらって構わない。
【想定タイム】
4:40以内のペースで走って3時間15分。
目標の9時間半には届かずとも、設定通り走れれば少なくともサブ10は行けるはずだ。
【ラン装備】
シューズ:ヴェイパー3
ヘッドバンド:オミウス
サングラス:100%
ゼッケンベルト:Team one day
【ランパート】
ランスタート
ここまで辛すぎてこの段階ではフル走れる気が全くしていないが、家族みんなが見送ってくれて一気に気持ちが上がる。
曇る予想だったのにまだまだ日が出ていて全然暑かった。
ヒラメちゃんがブログに書いていたブラ用洗濯ネットに氷を入れる戦法が凄く役に立った。
3kmまでは予定通り4:30で走る。
が、バイクで終わった脚で走れるほどそんなに甘くは無い。
ラン前半
4km以降の登りでもう脚が上がらなくなり4:50-5:00がやっと。
ランパートは他に2種目と違って声援がほとんど聞こえる。
序盤だがすでに限界に近いので、家族に加え、藤井さんの奥様や高峯さんの奥様、現地のボラなど色々な方が声をかけてくれた。
この応援は絶大な力になるし本当に心が震える。
全員を讃え、盛り上げ、支えてくれる独特の雰囲気はマラソンや他国内のトライアスロンでは絶対味わえない。
これが私がアイアンマンにのみ魅了される最大の理由だ。
1度スタート地点に戻り、ハイウェイ周回に入る激坂(約12km地点)が本当にキツい。
すでに歩いている人が多数いるがちょうど家族の応援ポイントで全くサボれない。
普段はめちゃくちゃクールで大人しくほとんど叫んだりしない弟や親父が叫んで応援してくれている。
初めて見るトライアスロン。しかもそれがコナ。何か感じ取って楽しんでくれているのだろうか。凄く嬉しくなったしツラいくらいで歩いたらダメだと思った。
感覚的には止まっている感覚だったが何とか登り切った。
ラン中盤
ここからはただひたすらに長い直線だが、ずっと緩やかに登っているのが本当にキツい。敵は暑さだけではなかった。
全く脚が動かずとても4:30は無理だ。
全エイドで氷を身体中に入れ、ドリンクもがガブ飲みして何とか回復をはかる。
もう10時間は難しいかもしれない。
ただコナまで来たからには脚が千切れても歩きたくない。ここで歩いたら自分はこの先一生自分を許せなくなり、コナの亡霊に取り憑かれると思い何とか脚を進める。
12km-25kmまでは全力でも4:45-5:15あたりなのでもうタイムとかそういう問題ではなくなっている。
ただただ1人で刻む孤独の時間だった。
補給について
アイアンマンの場合は大体3キロくらい毎にエイドがあり水・氷・スポンサーウォーター・コーラ・モルテンと各エイドにあるので給水は気にする必要は無い。
マラソンと違い集団走みたいにはならず、先は長く暑いので氷や電解質はここで省略せずにしっかり摂っておいた方がいい。長い目で見ても絶対その方が速くなる。
ジェルは1個千円するモルテンが山ほど配られるのはさすがアイアンマンだなと思いながら有難くいただいた。後半30km以降品切れエイドが多かったのはみんな取っていったの?
今回のスポンサーMORTALだったが凄く飲みやすかった。
最後の切り札
もう周りはゾンビだらけで自身も何度も攣ってしまい26km以降は5:30付近をうろちょろ。
脚が上がらないがただ歩かないを胸に進むが、少しでもパワーを求めここで最終手段のACTIVIKEジェルとメダリストでカフェインを大量注入
レース前にしっかりカフェイン抜きしていれば最後は本当にこれが命綱になる。
ラン後半
前には自分より全然格上の石橋君が歩いている。彼も何かあったなと悟りながらも追い抜く。(背中を叩き互いに健闘を祈る)
あとはもうゴールまでただひたすらに脚を進めるだけだが、残り2マイルでしっかり目の雨が降って来た。
応援の家族も濡れてしまうし、晴れの間にゴールできず申し訳ない。と悔しさが溢れる。少しでも早くゴールへ。
この激下りは前腿が辛すぎた。
もう泣いても笑ってもあと5分ほど。
ゴール手前の折り返し直線で藤井さんの奥様に「頑張れ!ゴールで奥さん待ってるよー!」と言われ涙が溢れる。なんという策士。
サングラスを取っていざ最後のストレート。
妻の応援してくれている顔が見える。
ただただ嬉しい。
と同時に何も目標を成し遂げれなかった事が悔しいと思いながらゴール
ランパート3時間39分9秒
トータル:10時間17分10秒
微塵も舐めていた訳ではないが、単純にコナの洗礼を受けた。
ゴール後
家族の元に行きたかったが、全身が痺れて糸が切れたように身体が動かない。
すぐに医務室に連れていかれて点滴を打たれた。
落ち着いて家族の元へ向かう。家族の前では笑顔で会えたのが良かった。
長かったコナを走り、自分にとって1つのストーリーが終わった。
家族と離れて妻と2人で写真を撮りに向かうとゴールゲートを見た瞬間に走馬灯のように色々と思い出し溢れる涙が止められなくなった。
この経験は一生忘れることはないだろう。
悔いがないと言えば嘘になるが、この日は間違いなく全てを出し切ったし、これ以上は走れなかった。
もう一度コナという人もいるかも知れないが、コナはそう軽々しく来る所ではないと思ったし、自分にとってはやはりそれだけ尊いものでこれまでと同じ情熱で取り組める自信が今はなく、全力を出し切ったという意味で後悔はない。
今後について
自分にとってコナを目指すということは様々な犠牲の上に成り立ったものであった。
ライフステージも変わるし、これからは自分本位で動いたり、金銭面や時間面からもこれまでと同じように取り組む事は到底難しくなるだろう。
今はまだ、心も身体も動き出す段階にないが、自分は心からアイアンマンが好きだ。
重要なのは、トライアスロンではなく、アイアンマンが好きなことだ。
大人になってこんなに感動・興奮・成長を感じられるものを私は知らないし、様々な人に同じ思いを味わって欲しいと強く思っている。
そしてそれは私にとって、「遊びで楽しく」ではなく本気で取り組んだ末に得られるものだとも思っている。
全く具体的にはなっていないが、そういう意味で本気で目指す人のサポート、一緒に練習したり、オンラインコミュニティが作れたらと考えている。
もし興味がある人がいればこっそりDMでもいいのでほしい。
※なおただの一般会社員なので全く営利目的はない。
あと個人的には義父と妻の3人でアイアンマンを完走してみたいという目標もあるのだがそれはまたもうひとつの夢ということで。
次はもうすこし細かく今後についてを記載しようと思う。
終わり
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